コラム17 『2025年も暑いようだ。早め早めの対応をしていこう!』
[酪総研コラム17ー2025年1月掲載] 『 2025年も暑いようだ。早め早めの対応をしていこう! 』 新年明けましておめでとうございます。 今年は巳年。皮を脱ぎ捨て新しく生まれ変われるよう努めてまいりたいと思います。 今年も酪農総合研究所は自給飼料の生産・利活用を推進し、微力ながら酪農・乳業、酪農生産者のお手伝いとなることができるような調査研究を進めてまいりたいと考えています。本年も一層のご支援、ご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。 2024 年の天気を振り返ってみよう。 2024 年は記録的な暖冬から始まったが、3月に寒の戻りがあり桜の開花は遅かった。夏から秋にかけては東・西日本、沖縄・奄美で統計開始以来最も高い気温を記録した(気温平年差:東日本+ 1.6℃ 、西日本+ 1.5℃ 、沖縄・奄美+ 1.0℃ 、北日本+ 1.6℃ )。記録的な猛暑であり、とにかく暑い一年だった。 さて、 2024 年末に日本気象協会から 2025 年の天気傾向について公表があったので概要を見てみよう。『 2025 年は、ラニーニャ現象の影響でメリハリのある天候が予想されている。冬は寒く始まるが、春は早く訪れ、夏は猛暑となり、秋も残暑が続きそう』ということだ。 とすると、今年の気象傾向は去年とあまり大きく変わっていない。であるならば、自給飼料生産や飼養管理はこれまでの暑さの経験を生かし、先々の対応を考えよう。 自給飼料生産においては、春の圃場仕事の開始が早まり、作物の生育速度も早くなることが予想されるので、牧草・飼料作物の品種や早晩性の選択、播種・収穫の時期などに注意深い検討が必要となる。収穫時期に対する考え方もこれまでとは違うと考えておいたほうが良いかもしれない。昨年は、牧草もサイレージ用トウモロコシも概ね良好な生育状況であったと思う。昨年同様に対応を行い、良い自給飼料を得たい。ただ、地域差が大きいことは考慮しておかなければならない。春の干ばつや収穫時期の長雨などが考えられるので、その地域では特別な対応が必要だ。 飼養管理面では、暑熱対策にはハード・ソフト両面での十分な備えをしておこう。もはや北海道でも暑熱対策が必要ないとは言っていられない。なにしろ家庭用のエアコンでさえ必需品となりつつあるのだ。 毎年のことだが、春ま...